• http://www7.plala.or.jp/nsjap/zion/silent_weapon.html
  • 進歩思想は限度というものを弁えなかった
      進歩思想は、あらゆる種類の解放運動を激励してきたが、限度ということを弁えな かったのである……いわゆる自由主義者は、実際はともかくとしても思想に関しては 例外なく無政府主義者である。自由主義者のどの一人も自由のお化けを追い求め、ま っしぐらに放縦に、すなわち、反対のための反対という無政府主義に陥っている。 <十二>



  • 人々は階級と身分に分かれなければならない
      人々は階級と身分に分かれなければならない……人間活動の実際にはさまざまな差 異があって、平等などというものはありえず、なんらかの行為で階級全体に累を及ぼ す者と、自分自身の名誉を傷つけるだけの者とは、法律の前では平等の責任を負うは ずがないということは、万人が心得ておくことが肝要である。<三>



  • 真理は一つでありそこには〝進歩〟が入り込む余地はない
      われわれはゴイムの空っぽ頭を進歩転換させることに成功したことはなかった。ゴ イムの中には、物質的発明の問題ではない所で進歩を追い求めたところで真理からは 遠ざかるばかりだということが判る人間はいないのである。なぜなら、真理は一つで あり、そこには進歩が入り込む余地はないのである。進歩、それは誤った推論に基く 思想のようなものであり、神の選民であり、真理の保管人であるわれわれの外には何 びとも知らない真理を覆い隠すのに役立つ。<十三>



  • 権利にはなんら具体性はない
      われわれの権利は力の中に横たわる。〝権利〟なる言葉は抽象的な思考であって、 なんら具体性はない。その言葉は次のことを意味するに過ぎない・・わが欲するもの を我に与えよ。我が汝らよりも強きことを証せんがために。権利はどこから始まるか? どこで権利は終るか?権威の仕組が薄弱で法律が空疎であり、リベラリズムの乱用 により権利を乱発し支配者たちが脆弱となった国家ならどんな国でも、私は新たなる 権利を行使できる・・強者の権利によって打撃を与え、既存の秩序と法規の一切を粉 砕し、すべての機構を再構築し、リベラリズムの中で放棄されてわれわれに残された かれらの権威ある権利を継ぐ王者となる。<一>



  • 憲法に書き込んだ大衆に関する権利は虚構である
      なべての人民は、奴隷や農奴として縛り付けられていたかつての時代よりもきびし く、貧困なるがゆえに重い労働の鎖につながれている。なんとかしてかれらはこの束 縛から逃れようとするかも知れないが、この重荷を取り除くことはできず、決して貧 困からは脱却できない。われわれが憲法に書き込んだ大衆に関する権利というような ものは、虚構であって実際に使える権利などではない。いわゆる「人民の権利」なる ものは、単なる観念、実際生活では決して実現されるはずのない観念としてのみ存在 することができる。<三>



  • 信仰心を奪い権利思想を植えつける
      人民が王は神の意志を純粋に体現した者だと見ていた時代には、なんの不平不満も 鳴らさずに王の専制権力に従った。だが、人民には権利というものがあるという考え をわれわれがかれらの心に植えつけてからは、かれらは王座に座る者を単に普通の人 間とみなし始めた。〝神権による王〟の聖油は人民が見ている前で王たちの額から消 えうせてしまい、われわれが人民から信仰心を奪った時に、権力の強力な力は飛び散 って公共の所有権となり、われわれがそれを押収したのである。<五>


    ゴイム(非ユダヤ人)


  • 〝科学が説くところでは〟をゴイムに信じ込ませておこう
      かれら[ゴイム]には、われわれが〝科学が説くところでは〟(学説)と吹きこん だことを後生大事にいつまでも守らせておこうではないか。われわれが一貫して、新 聞を通じて、声を大にしてそれらの学説を盲信させているのは、そのことが目的であ る。ゴイムの知識人たちはかれらの知識にいい気になり、論理的検証を行なうことな く科学から得た知識すべてを信じこむだろう。その知識たるや、われらの代理人団た る専門家が、ゴイムの心魂を手なづけてわれわれが望む方向におもむかせんがために、 巧みに断片を寄せ集めたものなのである。<二>



  • われわれはダーウィン主義、マルクス主義、ニーチエ主義を仕掛けた
      ここに述べたことは根も葉もないことであるとは、瞬時たりとも考えないでいただ きたい。われわれが仕掛けたダーウィン主義、マルクス主義、ニーチエ主義が、いか に功を奏しているかに注目していただきたい。われらユダヤ人にとっては、少なくと も、これらの指導者たちがゴイムの心魂に及ぼしたことどもを直視すれば、事は明白 であるはずである。<二>



  • ゴイムは偏見なく歴史的観察を実際に適用することがない
      諸氏もご存知のように、これらわれらの専門家たちは、歴史の教訓や一瞬一瞬の現 実の出来事の観察から、われらの政治計画に必要とする知識を体得しているのである。 ゴイムは偏見なく歴史的観察を実際に適用することなく、一連の結果に厳しい批判を 加えることなく空理空論に走る。ゆえに、われわれはかれらに一顧も与える必要もな い・・時が一撃をくらわせるまで楽しませてやろうではないか。過去の栄光に新しい 形を与える希望に生きさせてやろうではないか。古き良き思い出にひたらせてやろう ではないか。<二>



  • ゴイムが明きめくらだからわれわれの成果が約束されている
      こんなにもわれわれがかれらを明きめくらにさせられるというのは、ゴイムの頭が われわれと比較してお粗末である証拠、それも明々白々の証拠ではないだろうか。わ れわれの成果が約束されているのは、主にこのためである。<十五>



  • ゴイムの底無しの無気力さがわれわれの今日をあらしめた
      今日われわれは多国家にまたがる勢力として無敵である……ゴイム人民の底無しの 無気力さ、権力の前には腹這いになって這いつくばるが弱者には無慈悲、他人の過失 には厳しく罪悪には寛容、自由社会制度の矛盾は認めようとしないが思い切った専制 者の強圧に対しては殉教者のように耐える・・われわれの今日をあらしめたのは、 [ゴイムの]それらの特徴に助けられたところが多い。



  • ゴイムの生きがいは金を集めることである
      かれらの生きがいは唯一、利益、すなわち金を集めることである。かれらは金があ れば手に入る物質的喜びを求めて、まぎれもなく拝金教徒と化すだろう。次いで時至 れば、高尚な目的のためでもなく、また、富を得んがためですらなく、ただただ特権 ゴイム憎しのために、ゴイムの下層階級は権力をめぐるわれらの競争相手、ゴイムの 知識人たちに逆らってわれらの指導に従うであろう。<四>



  • ゴイムはやたらと自説に固執し自説の一時的満足にしか頭が回らない
      ゴイムは、通常、かれらの考えを実行する際に、やたらと自分の説に固執し、自説 の一時的満足にしか頭が回らない。しかも、その自説たるや、われわれがかれらに吹 き込んだものであって、本当に自分が考え出したものではないことに気が付きもしな い。<十五>



  • ゴイムは成功さえできれば計画はどうなっても構わないと考えている
      際立ってわれわれは計画を実行さえできれば成功不成功を問わないのに、際立って ゴイは成功さえすれば計画はどうなっても構わない。このようなかれらの心理のおか げで、われわれは大いにやすやすと思うがままにかれらを操れる。かれらは見た目に は虎だが中味は羊であって、風が通り抜けて行く頭の持主なのである。<十五>



  • われわれの大盤振舞いはゴイムの鼻持ちならぬ自惚れを利用するためである
      ゴイムは、物好きからか、あるいは、大きなパイに一口あずかる手段としてメーソ ンに入ってくる。中には、実現不可能な根も葉もない夢想を実現させるために、耳よ りな情報を仕入れようとして入ってくる者もいる。かれらは成功と拍手喝采に飢えて いるが、その成功や拍手喝采こそは、われわれが気前よく振る舞ってやつているので ある。われわれがそういう大盤振舞いをするのは、かれらが持っている鼻持ちならぬ 自惚れを利用するためである。<十五>



  • ゴイムに考えたり留意観察したりする暇を与えてはならない
      ゴイムに考えたり留意観察したりする暇を与えないためには、かれらの気持を工業 や商業に向き放しにさせなければならない。そうしてこそ、国民という国民が利益追 求に没頭し、そのあげくにかれらの共同の敵に気をとめなくなるだろう。<四>


    力と偽善


  • フランス革命を「大革命」と名付けたのはわれわれであった
      フランス革命を想起していただきたい。それを「大革命」と名付けたのはわれわれ であった。その準備が秘密裡に行われたことを、われわれは熟知している。あの革命 は全面的にわれらの手で遂行した一大事業であったのである。



  • 国家滅亡の時こそわれらの出番である
      国家が内乱によって消耗するか、内部不一致のために外敵の手中に落ちるかでは・ ・どのみち、その国は回復できず滅亡するほかはない。その時こそ、われらの出番で ある。完全にわれわれの手中にある資本の専制力が、その国に救いの藁を差しのべる と、否応なくかれらはそれに縋りつかなければならない。拒めば・・底に沈むのであ る。<一>



  • われわれの到達目標
      軍事力増大と警察力強化・・この二つを欠いては、前述の計画を完成させることは 全くできない。われわれの到達目標は、われわれを除いては、世界のすべての国家に は、プロレタリアート群集とわれわれの利益に奉仕する少数の百万長者と、警察官と 兵隊たちだけがいればよろしい。<七>



  • われわれはあと数歩で目標に到達せんとしている
      今日、われわれはあと数歩で目標に到達せんとしていると言ってよい。横切るべき 空間はあとわずかを残すのみであり、われわれが歩んできた長い道のりは、今まさに 象徴の蛇の輪を閉じようとしている。その蛇は、わが民を象徴している。この輪が閉 じられるとき、ヨーロッパのすべての国家は強力な万力によって締め上げられるので ある。<三>



  • われわれの合い言葉は力と偽善である
      われわれの合い言葉は・・力と偽善である。……力のみが政治的諸問題を克服する。 暴力は原則でなければならず、新権力の代理人の足もとに王冠を置こうとしない政府 に対しては欺瞞と偽善が鉄則でなければならない。この悪は終局である善に達するた めの手段にすぎない。それゆえに、われわれは、目的達成のために役立つときは、贈 収賄、詐欺、裏切りをためらってはならない。政治の上では、支配権を握って屈伏さ せるためならば、躊躇なく他人の財産を奪い取る方法を知っていなければならない。 <一>



  • われわれの義務としても暴力と偽善による計画を保持する
      平和的な征服の道を進んでいるわれわれの国家は、盲目的な服従を強いるために恐 怖を維持する必要から、目につかないけれども効果のある死刑宣告をもって戦争の恐 怖にとって代える権利をもっている。仮借ない厳しさだけが、国家の強さを見せつけ る最大の力である。単に利益を得るためのみならずわれわれの義務としても、また、 勝利のためにも、われわれは暴力と偽善による計画を保持し続けなければならない。 <一>



  • 報復は厳格な教義である
      報復主義は使われる手段と同じく、有無を言わさず強力である。それは手段そのも のであるというよりも、われわれが勝利し、すべての政府をわれらの超政府にひざま づかせる厳格な教義なのである。われわれは容赦なく不服従というものを根絶するこ とを、十二分に思い知らせる。<一>



  • 善とか道徳にはこだわらない
      すべての形態の権力が動揺している現在、われわれの権力は、他のいかなる権力に もまして目に見えないであろう。いかなる狡猾な者もくつがえせない強さに到達する 瞬間まで、われわれの権力は表面には現われないからである。われわれが目下用いざ るをえない一時的な悪から、確固たる支配という善が顕現する。この善は、自由思想 によって形無しにされた国民生活の仕組を平常の状態に修復するだろう。結果は手段 を正当化する。しかしながら、われわれの計画においては、必要と有効なこと以上に は、善とか道徳とかにはこだわらないことに留意しようではないか。<一>



  • 道徳で統治する支配者は練達の政治家ではない
      政治は、道徳とは全く関係がない。道徳で統治する支配者は練達の政治家ではない から、彼の王座は動揺する。支配したいと思う者は・・われわれが所有する新聞に感 謝する・・気付かれぬように欺瞞と偽善との双方を用いなければならない。率直とか 正直とかのような、偉大な国民資質と称されるものは、政治にとっては悪徳である。 それらは支配者を王座から転がり落とすのに効果あるもの、最も強力な敵よりも確実 な破壊力をもつものなのである。そのような資質は、ゴイムの王国の属性でなければ ならないが、われわれは決してかれらの轍を踏んではならない。<一>



  • 盲人が盲人を導けば奈落に落ちこむ
      満足すべき行動を練りあげるためには、群集の狡猾さ、だらしなさ、情緒不安定、 かれらの理解力の欠如を考慮に入れ、かれら自身の生活状況、あるいはかれら自身の 福利を顧慮する必要がある。群集の力は、盲目的であり、愚かしく、何かからの暗示 にかけられるがままに動き、道理をわきまえないということを理解しなければならな い。盲人が盲人を導けば奈落に落ちこむのは必然である。群集の何人かが天才的な賢 者であったとしても成上がり者であり、政治を理解することはできず、指導者として 前を進めば全国民を滅亡の淵に落としこむのは必然である。<一>



  • 群集の解決というものは偶然の結果か表向きの多数決によるものである
      群衆の解決というのはどれも偶然の結果か、表向きの多数決によるものであり、政 治の裏を知らずに管理の中にアナーキーの種子を蒔くという奇妙な解決を出航させる。 <一>



  • 人民の政治は自滅するのが関の山である
      人民が人民に任せれば、すなわち人民の中から出た成上り者に任せれば、権力と名 誉を追うあまり党派間の軋轢とそこから生ずる無秩序状態に自滅するのが関の山であ る。人民群集がおだやかに、つまらぬ嫉妬を交えた非難を言いたてずに、個々人の関 心をごちゃまぜにしている国の諸問題を処理することが可能だろうか?外敵に対し て自分自身を守ることが可能だろうか?それは考えられない。群集の頭数と同じだ けバラバラになった計画が、一切の同質性を失って理解を絶し、実行不能となるから である。<一>



  • 政治の奥義を授けられた者でなければ政治はできない
      群集が盲目であること、支配を頼むためにその中から選挙された成り上がり者は、 政治に関しては群集と全く同じく盲人であること、政治の奥義を授けられたる者は多 少愚かであっても統治ができるが、反面、大天才であったとしても奥義を授けられな い者は政治に関しては無知蒙昧であることを、決して考えようとはしなかった・・こ れらのことを、ゴイムは一切顧みなかった。<一>



  • 絶対的な独裁なしには文明の存在はありえない
      全体を適切に国家のいくつかの部分に割り当てるといったふうに、大規模かつ明確 な諸計画を念入りに練れるのは独裁支配者だけである。このことから、どんな国でも 申し分ない統治形態は、一人の責任ある人間の手に全機能を集中したものであるとい う明白な結論が得られる。絶対的な独裁なしには、その人が誰であろうとも、群集に よってではなくかれらを指導することによって遂行される文明の存在はありえない。



  • 政治上で成功を収める根本原則は企図を秘匿するにある
      政治上で成功を収める根本原則は、企図を秘匿するにある。外交官は言行一致して はならないのである。<七>



  • 系図上の貴族に代えるに金力の貴族を樹立した
      唯一、人民と国とを守るこの階級[貴族]は、われわれに敵対したのである。ゴイ ムの血統的な、系図上の貴族階級を滅亡させた所に、われわれは、金力の貴族が主導 する、われらの教育を受けた階級を貴族として樹立した。われわれはこの貴族政治の 特徴を、われわれ自身のものである富と、われらが学識ある長老たちが備蓄した知識 とによって確立した。<一>



  • ゴイムの王と群集の間には防波堤が設けてある
      われわれにはゴイムの王たちのうちの「利口な」勢力がゴイム群集の「盲目的な」 力と連合しはしないかという懸念があったが、そのような可能性に対する打つべき手 はすべて打った。両者の間でお互いに恐怖の念を抱かせるという防波堤を設けたので ある。このようにしておけば、人民の盲目勢力は相変らずわれわれを支持し続け、わ れわれのみがかれらに指導者を与え、もちろん、かれらをわれらが目指す目標へと引 っ張って行くのである。<九>



  • われわれの誘導によって人民は貴族階級を全滅させた
      われわれの誘導によって人民は、貴族階級を全滅させてしまった。人民の福利と密 接に結びついた貴族自身の利益のために、貴族階級は人民の唯一の保護者であり養い 親であった。現今では、貴族階級の滅亡によって、人民は労働者の首に残酷無慈悲な くびきをつないだ守銭奴の手中に落ちた。<三>



  • ばらばらに分れた党派はわれらの掌中に飛び込んでいる
      人民は社会主義の問題を国際的協調という手段で解決する必要を感じて遠吠えを挙 げている。ばらばらに分れた党派はわれらの掌中に飛び込んでいる。というのは、分 立抗争すれば金が要るが、金はすべてのわれらの手中にあるからである。<九>



  • 新聞はわれらの手中に落ちた
      今日の国家は、人民の世論を創り出す強力な力をその手に持っている。すなわち、 新聞である。新聞が果たす役割は、必要欠くべからざると考えられることを指摘し、 人民の愚痴にはけ口を与え、不平不満を表明し作り出すことにある。言論の自由の勝 利が具体的になるのは新聞においてである。だが、ゴイムの国家は、いかにこの力を 効果的に使うかについては知っていたためしがなく、新聞はわれらが手中に落ちた。 新聞を通じて、われわれはその背後にあって、影響力を行使した。<二>



  • 新聞は「強国」である。
      ゴイムの政府は、すでに完成の域に達しつつある、われわれが練り上げた大規模な 計画に沿うように行動させなければならない。何によってかといえば、いわゆる「強 国」と称する手段を使い、ひそかにわれわれが吹き込んだ世論というものによってで ある。「強国」・・それは新聞である。その中には、ごくわずか例外はあるが、すで に完全にわれらの手中にある。<七>



  • 新聞界メーソンの結束は固い
      フランス新聞界のみではあるが、今日でもすでにメーソンの連帯行動を物語る形態 があり標語ももっている。すべての新聞機関は、結束して職業上の秘密を守っている。 古代の卜占官さながらに、その成員は、過去に解決ずみの問題でない限り、情報源を 漏らしたりはしない。ジャーナリストならただの一人もこの秘密を暴露するような愚 挙を犯しはしない。というのは、どの一人をとってみても、かねて過去に不行跡な事 などをしない限りは、文筆仲間に入れて貰えないからである……秘密を漏らしたりし ようものなら、直ちに過去の不行跡が暴露されるというものである。秘密が少数の間 でだけ知られている限りは、ジャーナリストの権威は大多数の人々に行きわたり・・ 群集は熱狂的に彼に従う。<十二>



  • 群集の意見を先導するにはわれわれの仕組の働きを良くするだけで事足りる
      群集の意見を先導するには、われわれの仕組の働きを良くするだけで事足りるので あり、われわれがかれらに賛同を求めるのは、あれこれの問題についてのわれわれの 行動ではなく言説であることに気付かれるであろう。われわれは常に、希望に導かれ 確信に基いてすべての事業にあたり、公共の福利に奉仕しているのであると公言して いる。<十三>



  • 法律を文字に拘泥せずに解釈する
      現行の法律については、内容的には変えることなく、単にねじ曲げて反対の解釈を することによって、結果としては大層な成果を挙げてきた。その成果は、第一に解釈 が法律を覆い隠すという事実に、次いで立法の錯綜した糸から何かを引き出すのは不 可能なために、政府の目から法が完全に姿を隠すという点に明かに見てとれる。法律 を文字に拘泥せずに解釈するという学説は、ここに起源がある。<九>



  • こんぐらがった法律用語を駆使して事態を正当化しなければならない
      われわれは、常軌を逸していると思われるほど大胆かつ不正な裁定を下さなければ ならない場合のために、言葉の微妙な綾を探し出し、こんぐらがった法律用語を駆使 して事態を正当化しなけれはならない。そして、この裁定が最も高潔で道徳にかなっ たことを法律用語で言っているのだと思わせるように、はっきり述べることが肝要で ある。<八>



  • 重要な問題は明確に言い切ってはならない
      権力の分立、言論の自由、新聞、宗教(信仰)、法の前の平等な結社の自由、財産 の不可侵性、居住、徴税(脱税の考え方)、法の遡及力……これらの問題はすべて、 直接手を出したり人民の前であからさまにすべきではないような事どもである。どう しても直接触れなければならない際には、明確に言い切ってはならない。現在の法に ついてのわれわれの原則的な考えを微に入り細に穿って語ることなく、単にさらりと 言ってのけるだけに留めなくてはならない。……原理を明かさなければ、われわれは 行動の自由を確保しておいて、かれらの注意を惹くことなくあれこれとそらせるが、 一部でも明言してしまうと、たった一言だけで何もかも与えてしまったことになるか らである。<十>



  • 労働者を資本の権利に従わせるのは飢えである
      われわれの権力は、労働者の慢性食料不足と肉体的虚弱を必要とする。まさにそう しておいてこそ、彼はわれわれの意のままに従うようになり、われわれに敵対する強 さも意志もなくなり、自分たちの権威を見つけ出そうとはしなくなる。王たちが正当 に貴族に与えた権力よりも、さらに確実に労働者を資本の権利に従わせるのが飢えで ある。<三>



  • 憎悪は経済危機の火で倍加される
      憎悪は、〝経済危機〟の効果で数倍もの火の手を挙げるだろう。経済危機たるや為 替取引を中止させ、工業を停止させるだろう。われわれは、自分たちが熟知している 隠密な方法を総動員し、すべてわれわれの手中にある金力の助けを借りて、大規模な 経済危機を作り出し、それによって全ヨーロッパ諸国の労働者群集をいっせいにまと めて路上に放り出すだろう。これらの群集は、ただ単に無知であるがゆえに、揺籃時 代から羨み妬んでいた連中を喜んで血祭りにあげ、連中の財産を略奪できるだろう。 かれらは〝われわれのもの〟には手をつけない。なぜなら、襲撃の時機を知っている のはわれわれであり、われわれは財産を守る手が打てるからである。<四>



  • 投機を産業の基礎にしなければならない
      ゴイム社会をきっぱりと崩壊滅亡せんがためには、投機を産業の基礎にしなければ ならない。その結果、産業が国土から引き出したものは、いくつかの手を通り抜けて 投機に手渡される、すなわち、われらが階級に転り込むであろう。<四>



  • 戦争は経済に基礎を置くように仕向けるべきである
      われわれの目的には戦争は欠くべからざるものである。が、できる限り、戦争が領 土的な利益をもたらさないように仕向けるべきである。そうすれば、戦争は経済に基 盤を置くようになり、各国はわれわれの支配の強力さを思い知らされるであろう。ま た、当事国は双方ともわれわれが国境を越えて放った代理人団の思うがままに操られ るだろう。<二>



  • 金本位制を採用した国々は危殆に瀕している
      御存知のように、金本位制を採用した国々は危殆に瀕している。われわれが流通し ている金を出来る限り引き上げるものだから、通貨の必要を満たすことが出来なくな っている。<二十>



  • われわれが計画したゴイムの財政制度と原理の改革案は国庫を空にさせる
      われわれが計画したゴイムの財政制度と原理の改革案は、誰も肝を潰さないように 衣をかぶせてある……ゴイ政府の無頓着なやり方のお蔭で、国庫はついに空になる。 ここで国債時代が始まるのだが、国債は国庫以外のものまで呑み込み、かくてゴイ国 家全部がご破産となるのである。先刻御承知であろうが、かくのごき財政管理法は、 われわれがゴイムに授けた方法であって、われわれがこれを実行することはできない。 <二十>



  • 国債は支配者の頭の上にぶら下っているダモクレスの剣である
      国債はどんな種類であろうとも、国家が脆弱であり国家機能を理解することすら欠 如している証拠である。国債は支配者の頭の上にぶら下っているダモクレスの剣のよ うなもので、支配者は国民から税金を取る代わりに、われわれの銀行家に掌をさしの ばして憐れみを乞うようになる。外債は国家の体に取りついている蛭であって、蛭の 方で自然に落ちるか、国家が叩き潰しでもしない限り取れるものではない。だが、ゴ イの国家はこの蛭を払い落とさない。行き着く先は減亡というところまで、ますます 取りつかせ太らせ、最後は失血して自ら死を招くのである。<二十>



  • かれらの人民は驚くべきほど勤勉なのに途方もない財政的混乱に陥った原因
      ゴイの支配者たちは、かつてわれわれが助言したとおりに、国務を怠って各国代表 たちとの宴会や儀礼、歓楽にふけっていた。かれらはわれわれの支配が目に見えない ようにする衝立に過ぎなかった。王たちに代って寵臣たちが書いた回顧録なるものは、 実はわれわれの代理人が書いたのであるが、そこには決まって将来の経済と繁栄が約 束されていたので、皮相的にしか物を考えない人間たちを満足させた……が、何の経 済のことか?どんな新税を?・・われわれの回顧録や計画を読めばそういう問が出 てくるはずなのに、誰一人として質問しなかった。かれらの人民は驚くべきほど勤勉 なのに、かれらが途方もない財政的混乱に陥った原因が、そのうかつさにあったこと は、諸兄はよく御承知のことと思う。<二十>



  • ゴイム政府が必要とする金は人民から取り立てた方がはるかに簡単であったのに! 
      ゴイムの頭というのは、思考力の発達していないことにかけては、全く野獣並みで あることが明々白々ではないか!かれらは、われわれから利子付きの金を借りてい る[外債]。その元利を返そうと思えば、国庫から取り出す以外に手はなく、結局ま たわれわれから借りなければならず、どうあってもわれわれの懐に戻るということを 考えても見ようとしないのである。かれらが必要とする金は、人民から取り立てた方 がはるかに簡単であったのに!<二十>



  • リベラリズムを注入すれば国家は敗血症に犯される
      もしも国家機構の一部を損傷すれば、国家は病気にかかり、死ぬことになることは 人体と同様である。われわれが国家機関にリベラリズムの毒を注ぎ込んだら、その政 治複合体全体がある変化を起こし、国家が不治の病い・・敗血症・・に犯され、あと は悶絶死という終焉を待つばかりである。<十>



  • 憲法は国家の機能を破壊する学校以外の何ものでもない
      リベラリズムは立憲国家を作った。それはゴイムにとっては唯一の安全装置である 専制国家に代るものであった。よく御存知のように、憲法は混乱、誤解、争論、見解 の相違、各党派の実りなき煽動等の一切合切の学校・・一言にして言えば、これら何 もかもが国家の機能を破壊する学校以外の何ものでもない。<十>



  • 人民の代表は取り替えてよいものだとは任命権をわれわれに預けたことになる
      自由という言葉の抽象性のゆえに、われわれはすべての国の群集に、かれらの政府 は国の所有者である人民のための豚小屋の番人に過ぎないのだ、番人は破れた手袋の ように取り替えていいものなのだと説きつけることができた。人民の代表は取り替え られるものなのだ、ということは、われわれが自由に利用できるということであり、 言うなれば、任命権をわれわれに預けたことになるのである。<一>



  • 行政官たちはわれわれの手の内にある将棋の歩(ふ)である
      われわれが公衆の中から選んだ行政官たちは、奴隷のように従順な資質であるかど うかを厳しく監視され、支配技術に長けた人物にはさせないだろう。それゆえに、か れらが、全世界の諸問題を律すべく幼年期より養育された助言者・専門家である学識 者と天才の手の内にある将棋の歩(ふ)となるのは容易である。<二>



  • 政府の要職には国民との間に溝がある人間を座らせる
      しばしの間、もはや政府の要職にユダヤ人兄弟を据えても危険はないという時期ま で、その椅子には別の人間を座らせよう。とかく過去や世評に何かとあり、国民との 間に溝がある人間を、である。その人間がわれわれの意に従わない場合には処刑し放 逐しなければならない・・かれらが最後の息を引き取るまで、われわれの利益を守ら せるために。<八>



  • 大統領はゴイ人民の地下に仕掛けられた地雷である
      「おしゃべり屋」連中の手助けをする護民官は、ほかならぬ新聞である。新聞屋は支 配者に怠慢無能の烙印を押し、よって無益無用であると断罪した。実にこのために多 くの国々で支配者が退位させられたのである。その時であった、共和国時代到来の可 能性が見えたのは。その時であった、われわれが支配者に代えて政府の似顔絵・・群 集、すなわちわれらが奴隷、われらの人形たちの中から拾い上げた大統領・・を置き 換えたのは。これはゴイ人民の地下に仕掛けられた地雷であった。敢えて申し上げる が、ゴイ人民の地下に、である。<十>



  • 大統領には過去に古傷のある候補者を選ぶ
      われわれの計画が然るべき成果を挙げるためには、パナマ汚職事件その他のような、 過去に隠れた古傷を持っている候補を選んで選挙に臨む・・すると、そういう連中は 旧悪を暴露される怖さと権力を得た者の常で、すなわち、大統領の地位に付きものの 特権と名譽を失うまいとして、われわれの計画達成の当てにしてよい代理人となるの である。<十>



  • 大統領はわれわれが選んで与える
      [フランス議会の]下院は、大統領を選出し、援護し、保護するであろうが、われわ れは新法案を提案したり既成法案を修正したりする権限を奪ってしまう。というのは、 この権限は責任ある大統領、われらの手中にある傀儡に、われわれが与えるのである。 そうすれば事の成行きとして、大統領の権威は四方八方から攻撃の的となる。だが、 われわれは自己防衛の手段として、人民に呼びかける権限、代議員たちの頭越しに直 接人民に呼びかけて決定させる、すなわち、大統領といえども一員である盲目の奴隷 ・・群集の大多数・・に呼びかける権限を彼に確保してやる。<十>



  • 大統領の責任を回避させる手を打つ
      われわれの計画がまだ熟成していなくて、実際には非合法の状態でこれら一連のこ とを全部実行して、なおかつわれわれが立てた大統領に全責任を負わせないためには、 大統領周辺の大臣や高官を教唆して、かれらが自分たちの裁量でやったことであり、 かれらを身代りにして責任を取らせることで、大統領の責任を回避させる……この件 に関しては、われわれは特別に上院、最高行政裁判所、閣僚会議に役割を与えるが、 一個人には勧めない。<十>



  • 大統領には憲法を逸脱した新しい法案を提案する権限をもたせる
      大統領は、幾通りにも解釈できる法律の意味を、われわれの意図する通りに解釈す るであろう。大統領はさらに進んで、われわれが廃止の必要を指示すれば、法律を廃 止することもやるだろう。その他に、大統領は臨時法を、また、国利国益のためには これが必要だと言いつくろって、憲法の枠から逸脱した新しい法案すら提案する権限 を持つだろう。<十>



  • 政治犯罪者が主義に殉ずるものとして尊ばれることをなくす
      政治犯罪者が主義に殉ずるものとして尊ばれることをなくすためには、裁判の際に、 かれらを強盗、殺人犯、その他言語同断破廉恥極まる犯罪者と同じく扱うのである。 そうすると世間は、政治犯をその種の犯罪と同種の不道徳な犯罪と見做し、軽蔑の眼 差しで見下げるようになる。ゴイムが反政府活動を圧殺するのに同じ手段を用いない よう、われわれは極力努力してきたし、今後もその努力は継続したいと思う。新聞や 演説講演・・間接的には巧みに編集した歴史教科書・・を通じて、われわれは反政府 屋を公共の福利のために殉じた殉難者として宣伝してきたのは、以上の理由からであ る。この宣伝がふくれ上って、リベラルたちが増加し、何千というゴイムをわれわれ の家畜群に引き込んだのである。<十九>



  • 人間を加工するものは教育と訓練である
      破壊すべき時期でない時にゴイムの諸制度を破壊しないようにするため、われわれ は巧妙にそっと手をかけた。そして、かれらの機械を動かしているバネの端をつまん だ。これらのバネは精妙にしかも秩序正しく動いていた。われわれはそのバネを混沌 放従のリベラリズムに代えた。われわれは法律の運営、選挙の管理、新聞、個人の自 由を、原理的にはどうにでも加工できる生存物[人間]の土台である教育と訓練とい うバネを操った。<九>



  • 政治活動はゴイ政府と一戦交えさせるためにわれわれが施した訓練であった
      厄介になるかも知れない連中に政事の諸問題に首を突っ込ませないようにするのに、 われわれは政事に代わるものを熱心に勧めている。すなわち商工業の問題である。こ の分野でなら、どれほど騒いでもよろしい!政事に代わって何か没頭できるものが あれば、群集は政治活動の類いから手を放して一服することに異存はない(政治活動 は、ゴイ政府と一戦交えさせるために、われわれがかれらに施した訓練であった)。 商工業問題においては、われわれは政治そっくりの事をやっているかのように思うよ うに処方してある。<十三>



  • さらに政治から遠ざけるために娯楽、芸術、スボーツをあてがう
      かれらがかかずらわっていることを解き当てさせないように、われわれは娯楽、競 技、ゲーム、色事、遊び場をあてがって、更に政事から遠ざける……そのうち、われ われは新聞を使って芸術、スポーツなどありとあらゆる種類の競争を始める。こうい うことに関心が向けられれば、われわれがかれらと争わなければならない問題から、 かれらを完全に遠ざけるだろう。ますますかれら自身の意見を反映したり形にしたり することが難しくなるに従って、人民はわれわれと同じ口調で語るようになる。なぜ ならば、われわれだけがかれらの考え方に新しい方向付けを示しているからである… …もちろん、われわれとは表面的には無関係の人々を通じてであるが。<十三>



  • われわれの政府はすでに超法規的な状態で存在している
      われわれの行動範囲には限界を遮るものがない。われらの超政府はすでに強力絶大 な言葉で現わされている超法規的な状態で存続している・・すなわち独裁である。 <九>



  • 武装蜂起にはこういう手段に出る
      諸兄の中には、来たるべき時が来ないうちに、もしもゴイムが真相を嗅ぎつけたら、 かれらは武器を手にして蜂起すると言われる方もおられるようが、それに備えるに西 欧においては、最も太い肝玉の持ち主をも戦慄させる恐怖作戦をもって対抗する・・ すなわち、決定的な瞬間が来る前にすべての首都に地下鉄道、大都市の地下通路が設 けられ、事到ればそれらの首都を建物や書類もろとも空中に吹き飛ばすのである。 <九>



  • 反抗する国がある場合は世界戦争という手段に訴える
      われわれに反抗する国がある場合は、その隣の国から戦争を仕掛けさせ、反逆行動 をことごとく叩き潰す位置にいなければならない。しかし、その隣国も束になって反 抗するならば、その折にはわれわれは世界戦争という手段に訴えて対抗しなければな らない。<七>


    幹部団とメーソン員


  • メーソン員はわれわれの前に立てられた屏風である
      あれこれの秘密組織の手による専制、その活動は幕の蔭であらゆる代理人の背後で 働くだけに、手きびしいことでも平気でやる。それら代理人たちは交代するので、不 当に襲われないばかりか、秘密の勢力を効果的に助けている。しばしば交代するおか げで、長期活動の報酬が節減できるのである。見えない勢力というものを転覆する位 置にあるのはいったい誰か?ここにこそわれわれの特徴がある。非ユダヤ人を入れ てあるメーソン員は、われわれとわれわれの目標の前に立てられた屏風として隠密裡 に活動するが、わが勢力の活動計画は、その所在すら人民には全く謎に包まれたまま にされる。



  • われわれの幹部団は特別な人士で構成される
      われわれの幹部団は、周囲に全分野の知的人士を従え、その中心にあって仕事をす るようにしなければならない。幹部団は、政界人、老練な法曹人、行政官、外交官、 そして決定的に重要なことは、われわれの特別な教育機関で特別教育を受けた人士で 構成されるだろう。これらの人士は、社会構造のすべての機微を知っていて、政治の 初歩から要諦までのすべての用語に通じている。これらの人士は、人間の裏側すべて に通じ、かれらが操作しなければならない人間機微の体系を熟知している……言うま でもないことであるが、われわれの陣営の補佐役をゴイムから選んではならない。か れらは何が目的かを考える苦労をせず、何が必要なことであるかを決して熟考せずに 事を運ぶことに慣らされている。ゴイムの役人たちは、書類に目を通さずに署名をし ている。報酬目当てか野望のためかで仕事をしているのである。<八>



  • ユダヤ人教育の主たる内容は経済学である
      われわれは全世界の経済人にわれらの政府を取り巻かせるであろう。ユダヤ人教育 の主たる内容が経済学であるのは、この目的のためである。さらに、われわれの周囲 には、銀行家、産業人、資本家・・大切なことは・・百万長者といった人たちのきら びやかな群がいる。実際のところ、万事は金で解決がつくからである。<八>



  • 秘密結社に喜んで入ってくるのは一般人の中では軽薄に属する人間が多い
      秘密結社に喜んで入ってくるのは、世渡りがうまく出世第一主義で、一般人の中で は軽薄に属する人物が多いので、かれらを御してわれわれが仕組んだことを片付けさ せるのは、さして苦労のいることではない。<十五>



  • 王国実現まではフリーメーソン支部を世界各国に増設する
      われわれの王国を実現するまでの期間は……フリーメーソン支部を世界各国にどし どし増設し、そこへ名士になりそうな人物、現に名士である人物を引き入れる。それ というのも、それら支部は重要な情報集積所であり、情報を流す出口でもあるからで ある。メーソンの全支部は、われわれだけが承知していて他には絶対に誰も知らない 中央管理機構の下に置く。その機構を構成するのは、われらの学織ある長老たちであ る。支部には代表者がいるが、かれらは上記のメーソンの真の管理機構を覆い隠すた めに置かれるものであり、標語や計画は蔭の管理機構から発せられるのである。<十 五>



  • われらの王国樹立の際には現存秘密結社はすべて解散させる
      このためには、われわれの王国到来に反対しいやしくも武器を執る(手にする)者 は一人たりとも容赦なく殺戮する。秘密結社に類するあらゆる種類の新団体結成もま た、死をもって処する。われわれが認めている現存秘密結社は、役立つものも役立っ たことのあるものも、一率に解散させ、欧州から遥か離れた地方へ追放する。あまり にも事情をよく知り過ぎたゴイのメーソン員にも同断の処置を執る。なんらかの理由 でこの処置を執らなかった者に対しても、追放の恐怖で脅迫しておく。われわれの支 配の中心地である欧州からは、秘密結社員全員を追放に処する法律を作成し公布する。 この決定は変更できず、これに対する控訴は許さない。<十五>



  • われらの兄弟たちには反対行動をとった結社員を告発する義務がある
      今日でもわれらの兄弟たちは、自分の責任において、自分の家族の背教者や結社に 反対する行動をとった結社員を告発する義務をもっているが、それと同じことを全世 界を支配するわれらの王国においても、わが臣民全員に国家に対する奉仕として義務 づけるのである。このような組織こそが、権威権力の乱用や贈収賄や、われわれの機 密計画を使い、人間についての超人類的な理論を駆使し、われわれがゴイムに植え付 けた悪習のすべてを根絶させるであろう。<十七>



  • われわれは本人も分らないようにメーソン員を処刑する
      何びとも避けられない終局は死である。どうせ避けられないものならば、新秩序の 建設者であるわれわれよりも、建設の邪魔をする人間に早く回してやった方がよろし い。われわれは、同胞のほかには誰も気付かないように、本人自身でさえも死刑宣告 されたことが判らないように巧みにメーソンを処刑する。必要とあれば全員あたかも 自然死のごとく息を引き取るのである。……われわれはゴイムにはリベラリズムを説 くけれども、同時に一方では、わが民やわれらの代理人たちにはひたすら恭順に服さ せる。<十五>



  • 世界同時クーデターの暁には……
      世界各地に同時にクーデターを勃発させ遂に決定的にわれらが王国に突入し、現存 する政府という政府が誰の目にも没落したことが明らかになった時(これが実際に起 こるには少からぬ時間、恐らくまるまる一世紀はかかるだろう)、われわれに対する 陰謀の類いは絶対に存在を許さないように監視する仕事がある。<十五>



  • 「反ユダヤ主義」は下層ユダヤ人を監視するには必要である
      実際にはわれわれは、われわれ自身以外のものは、あらゆる種類の支配を一掃した けれども、法律上はまだ数多くのものが残っている。今日では、どこかの国がわれら に対して反抗を示したとしても、われわれの裁量下、われわれの指導下にあって形式 的に反抗してあるに過ぎない。一例として反ユダヤ主義は、われわれが下層の兄弟た ち[ユダヤ人]を監視するには必要欠くべからざるものだからである。<九>


    ユダヤ王とその王国


  • われわれは世界のすべてを支配すべく神自身に選ばれたのである
      預言者たちによれば、われわれは世界のすべてを支配すべく神自身に選ばれたので ある。神はわれわれがこの使命を遂行できるように、われわれに天与の才を授けられ た。仮に反対陣営に天与の才が授けられたとしたら、われわれに闘いを挑んでいたで あろうが、駆出し者というものはしょせん古くから定着している者には太刀打ちでき ない。……さよう!かれらの天才は現われるのが遅過ぎたのである。<五>



  • 自然はわれわれが世界を導き支配するように創造した
      ゴイムとわれわれの間の能力の差違こそが、ゴイムの空っぽ頭と対比して、われわ れが神の選民として、また、高い人間性をもつ運命が定められているゆえんが明白に 証明される。ゴイムの目は開いていても何も見ていないし、何も創造しない(恐らく 物質的なもの以外は)。このことをもってしても、自然はわれわれが世界を導き支配 するように創造したことが明白である。<十五>



  • 富があればこそ万物に秩序をもたらす
      われわれの手中には、現代最も威力を発揮するもの・・〝金〟がある。われわれは 二日間あれば必要な量の金をわれわれの貯蔵庫から集めることができる。この事以上 に、われわれの支配は神の思召しであることを証明する必要があるだろうか。かよう な富があればこそ、何世紀にもわたってわれわれが重ねなければならなかった悪がす べて、真実の福利を最終の最終にもたらす・・万物に秩序をもたらす・・ために役立 つことが疑いもなく明らかであるだろう。<二十二>



  • われわれはクーデターでこう語る
      われわれのクーデターが成功した暁には、われわれはさまざまの階層の人々にこう 言うだろう。「何もかもが恐しく悪くなり、すべてが我慢できない状態に陥ったが、 われわれは諸君がこうむっている苦痛の原因・・民族心、国境、身分の違い・・を根 絶しつつある。もちろん、諸君がわれわれを断罪するのは自由である。だが、われわ れが提供するものに挑戦もしないうちに断罪するとしたら、それはちょっと大胆過ぎ るというものではないか」……すると群集はわれわれを讃え、希望と期待にふくれ上 がり全員こぞって手を差しのべ、われわれを激励し、われわれを讃える。<十>



  • われわれはすべての保護者として超政府の重要性を強調しなければならない
      あらゆる手だてをつくして、われわれに進んで従う者すべての保護者、恩人を代表 するものとして、われらが超政府の重要性を強調しなければならない。<六>



  • われわれは強力に集中化した政府を樹立する
      いたる所で腐敗が広まっている社会、富者だけが詐欺同然の悪賢い奇策に富んだ社 会、たるみ切った社会、道徳が進んで守られるのではなく懲罰厳罰によって維持され る社会、信仰心や愛国心が無国境主義的信念に一掃された社会に、どんな種類の統制 支配なら適用できるか?あとで述べるような専制支配以外に、どんな支配形態なら このような社会にあてはめられるか?われわれは社会の全勢力をこの手に掌握せん がため強力に集中化した政府を樹立しようと思う。<五>



  • われわれの専制は一分の隙もない独裁である
      われわれの専制は一分の隙もない独裁である。それがいかに、炯眼厳格な方法によ ってあらゆる不満を鎮圧し、すべての制度慣習のリベラリズムを麻痺させるかを知る だろう。



  • わが王国の特徴は専制ということの強力さを遺憾なく発揮する
      われわれは新たな法律によって、国民の政治生活すべてを手加減することなく律し ようと思う。それらの法律は、ゴイムが許してきた寛大とか特典とかを一つづつ全部 取り潰すだろう。いかなる時にもいかなる場所でも、行動や言葉でわれらに盾突くゴ イムを一人残らず一掃する立場で臨み、専制ということの強力さを遺憾なく発揮する のが、わが王国の特徴である。<五>



  • われわれの憲法発布の翌日からは永久に抹消されねばならないことがある
      新憲法発布の翌日からは、新聞報道の自由、結社の権利、信教の自由、その他あま たの事柄は、人間の記憶からは永久に抹消されなければならないか、急激な変更が加 えられなければならない。<十一>



  • いかなる場合でもわれわれは人民と権力を分け合うことはありえない
      憲法発布のその瞬間、世界の人民は革命が成し遂げた厳然たる事実に呆然とし、ま だ恐怖心と半信半疑の気持に捕われている時から、われわれがすこぶる強力、難攻不 落、かつ、十二分過ぎるくらい力に溢れていて、いかなる場合であっても、かれらに 一顧も与えず、かれらの意見や意志には一瞥も加えず、いかなるささやかな反抗の表 明も示威も、時と所を問わず、一つ残らず粉砕する用意があり可能であり、われわれ は取るべきものはすべて取り、いかなる事情にせよ、われわれはかれらと権力を分け 合うことはありえない……そうすれば、かれらは恐怖に身震いして何事にも目を閉じ、 事の成行きを最後まで見守るほかはないであろう。ゴイムは羊の群であり、われわれ は狼である。狼が羊の群に入ったらどういうことが起こるか、御存知であろう。<十 一>



  • われらの強さは離散より生れ来った
      神は与え給うた。われら神の選民に、離散という贈り物をして下さった。それは万 人の目からはわれらの弱さと映るが、われらの強さは離散より生れ来たったのである。 それが今や全世界支配という戸口に到達している。今やわれわれが据えた基礎の上に 築くべきことは、余すこと僅かとなっている。<十一>



  • 人民はわれらの独裁者に向ってこう叫ぶだろう
      憲法廃止以前にわれらの独裁者が認められるかも知れぬが、その秋が来ればそれま での支配者たちの無能無策に・・われわれが仕組んだことであるのだが・・業を煮や した人民たちは、大声で叫ぶだろう。「奴らを追放しろ、世界を治めるのは一人でい い。おれたちをまとめて争いの種をなくしてくれ・・国境、民族、宗教、国債、そん なものは御免だ・・平和と秩序をくれ、今までの支配者や議員が決してくれなかった 平和と秩序を!」<十>



  • 悪の予防接種を施せばゴイムはわれわれの支配下に入る
      だが、諸氏は完璧に理解されていると思う、すべての国々でこのような叫びを挙げ させるには、すべての国々で、紛争、憎悪、闘争、羨望、さらに拷問、さらに飢餓に よって、人間性が疲労困憊の極に達するまで、人民と政府との関係を悪化させること が絶対不可欠であることを。これら悪の予防接種を施すことによって、また欠乏によ って、ゴイムは金銭その他すべてのことにわたってわれわれの支配下に入る以外のこ とは考えなくなる。ただし、もしも世界の国民にホッと一息でも入れさせるならば、 われわれが渇望する時は九分九厘到来しないのである。<十>



  • 群集を一大盲目力に仕上げる
      群集は、従順に応待すれば見返りがあるわれわれの話を聞くことだけに慣らされる。 このようにして、群集の指導者としてわれわれがかれらの頭に据えてやった代理人の 指導なくしては、どんな方向へも一歩も足が踏み出せないほど総員を一大盲目力に仕 上げるのである。人民は新しい指導者たちが自分たちの生計、報酬、あらゆる種類の 利益になることを握っていることが判るから、この方式に服従する。<十>



  • われらの王国ではゴイムには未来の幸福のために苦しみを引き受けさせる
      ゴイの社会には、根深く対立抗争の種を植え込んでおいたので、秩序を回復するに は権威の力を直接見せつけた容赦ない手段を執るよりほかはない。苦しむ者に一顧だ に与えてはならない。未来の幸福のために苦しみを引き受けさせるのである。いかな る犠牲を払ってでも福利を達成することこそ、どんな政府でも自分たちの存続を忠実 に考え、特権維持ではなく職責完遂を顧みるならば、断じて遂行しなければならない 義務である。<十五>



  • われわれは犯罪者は何をさておいても逮捕する
      われわれは、犯罪者とあれば根拠が十分であろうと不十分であろうと、まず逮捕す る。万一間違えるといけないということで、政治的堕落や犯罪を犯した疑わしき者に 逃亡の機会を与えるとは、とんでもないことである。政治犯の場合は、文字通り峻厳 でなければならない。単純犯罪で動機の再審議を許可し、特別扱いをすることが可能 な場合でも、職権を持った者の他には何びとといえども事件に介入する口実は存在し ない。<十八>



  • 反政府活動屋は象に対して吠え立てる小犬以外の何ものでもない
      反政府活動屋は象に対してキャンキャン吠え立てる小犬以外の何ものでもない。組 織的に活動している政府にとっては、警察の見地からではなく公共の立場から見ても、 小犬が象に吠え立てるのは、象の強さや力を全く知らないからであると見做す。これ には両者の力関係を一度だけ見せてやる以外は何もする必要はない。そうすれば小犬 は吠え立てるのを止め、次からは象を見ると尻尾を巻いて逃げ出すであろう。<十九>



  • われわれの臣民の三人に一人が他の二人を監視するようにする
      われわれの計画では、われわれの臣民の三人に一人が、国家への無料奉仕義務とし て他の二人を監視する。かつてのようにスパイは恥ずべきことではなく、評価すべき ことなのである。しかしながら、根拠のないことを密告した者は厳罰に処し、密告権 の乱用を慎ませる。<十七>



  • 資本家に富を集中させたのはゴイム政府の力が強くならないようにするため
      貧しい者に課税することは革命の種を蒔くことになって、小を追って大を逃し、国 家の損害となる。そんなこととは全く別に、資本家に課税するのは、個人の富の増加 を防ぐことになる。われわれが昨今資本家の手に富を集中させたのは、ゴイム政府の 力・・国家財政・・が強くならないように、平衡力をつけるためであった。<二十>



  • われわれは小さな親方製造業を再編成する
      われわれは小さな親方製造業を再編成して、個人資本の工業家を倒すという狙いを もっている。大規模の製造業は必ずしも意識的ではないにせよ、政府に反対する考え 方を群集に植えつけるので、この処置は欠かせない。小さな親方たちは罷業を知らず、 既存の秩序にしっかり結び付いている。<二十三>



  • 現在の課税方式はゴイムの間に不満と反抗を起こさせるためにのみ必要である
      現在の課税方式はゴイムの間に不満と反抗を起こさせるという理由でのみ、われわ れには必要なのである。われわれの王は、均衡を保つことと安寧を保証することに強 みがある。それがためには、資本家たちは国家機関を正常に動かすために自分の所得 の何分の一かを投げ出すことが絶対に必要なのである。ゆとりのある人々は公共の必 要を賄わなければならない。そういうことが行われると、僻n民は富豪を怨まなくなり、 富める者は国家維持にはなくてはならない財政的支柱であり、国家に必要なものを支 払っているからには、安寧福利の守り役であるということが解ってくるのである。 <二十>



  • 貨幣の代用に紙幣を使うことが確実に流通を阻害した
      貨幣の代用に紙幣を使うことが、確実に流通を阻害した。この状況が続いてどうい うことになっているかは、すでに明らかでる。<二十>



  • われわれの法律の原則は官憲に対する服従である
      われわれが公然と世界に乗り出し、恩恵を施す折には、われわれの法律はすべて、 いかなるよけいな解釈をする余地もなく、何びとにも完璧に解る、簡潔、明白、確固 としたものであるだろう。そこに貫徹させておくべき原則は、官憲に対する服従であ り、この原則によって荘重高潔なものとなる。<十五>



  • 法は逸脱堕落に罰を課し見せしめにするたけに作られる
      裁判官たちは寛容なところを見せたくなるが、それは法の正義を破ることになると いうことを弁えなければならない。法は逸脱堕落に罰を課して見せしめにするために 作られたのであって、裁判官の徳性を引けびらかすためのものではない……そんなに 徳性を引けらかしたければ私生活でやればいいのであって、人間生活教育の公共の場 を使うべきではない。<十五>



  • われわれの絶対主義は万事にわたって論理が貫徹している
      われわれの絶対主義は万事にわたって論理が貫徹しているので、どの判決一つをと ってみても、われわれの最高意志は尊重され一点の疑念もなく遂行される。あらゆる 種類の不平苦情を無視し、あらゆる種類の示威抗議には制裁を加えて見せしめにする。 われわれは控訴権のような、決定を覆す権利を廃棄する。そういうことはもっぱらわ れわれの一存・・支配する者の判断に預けられる。われわれが任命した裁判官が誤っ た判決を下すことがある、というような考えを人民に与えることは断じて許してはな らない。<十五>



  • われわれは全教育課程から政治と法律を排除する
      われわれは全教育課程から政治と同様に法律も排除する。政治法律に関しては、予 め許された者の中からさらに卓越した人物を選び、数十人という少数の人物にのみ教 える。大学はもはや、喜劇や悲劇を書くようなつもりで法案や計画をこね上げたり、 父親たちでさえも理解できなかった政策問題にかかずらわう青二才を世の中に送り出 してはならない。<十六>



  • われわれが行う教育の原理は従順である
      われわれはかれら[ゴイム]の教育の中に、完膚なきまでにかれらの秩序を破壊す る原理を持ち込まなければならなかった。しかしながら、われわれが権力を掌握した 時には、秩序破壊の種になるようなものはことごとく教育課程から駆逐し、青年を権 威に従順な子供にし、平和安寧の希望として統治者を頼みの柱とするように育成する のである。<十六>



  • われわれの歴史研究はゴイム政府が犯した誤ちをことごとく叙述する
      どんな形の歴史研究も皆そうであるが、範を過去に求める古典主義で行くと良い例 よりも悪い例の方が多いのであって、われわれはそれに代えるに未来研究をもってす る。われわれは、われわれにとって好ましくない過去何世紀かの人類の記憶を一切消 去し、ゴイム政府が犯した誤ちをことごとく叙述する。実際生活、秩序に対する義務、 人民相互間の関係、悪を伝染する利己的な実例、その他教育の本質に関わる類似の問 題の研究、これらが教育計画の最前線に置かれるだろう。その実施にあたっては職業 ごと、あるいは生活状態によって別々にし、教育は決して画一的に行ってはならない。 この処置は、特に重要である。<十六>



  • われわれは私学という私学をことごく廃止する
      われわれは私学という私学をことごく廃止する。教育施設の中では、あたかもクラ ブのように、親たちとの集まりを持つことは許す。休日には、そういう集まりに教師 が参加して、人間関係、見せしめの罰則、神の選民ではない者のいろいろな制約等々 の問題、とどめには、まだ世界で明らかにされていない新たな哲学原理について、課 外講義で読んで聞かせるだろう。その原理は、最終的にわれわれの信仰に従わせるた めの移行期の教理として、われわれが提起するのである。<十六>



  • 討議や投票は邪推と誤解の烙印を押すようなものである
      政府の計画というものは、一人の頭脳で万端出来上っているべきである。なぜなら ば、多数の頭で部分部分をばらばらに作らせると、決して確固不動のものにはならな い。それゆえ、われわれは行動計画を知っているのは良いが、その巧妙さ、各部分の 緊密な連関性、各要点の隠れた意味を破壊しないようにするには、討議してはならな い。度重なる投票という手段でこの種の労作を討論し修正を加えることは、邪推と誤 解の烙印を押すことになり諸計画の進行と結びつきを妨げる。われわれは計画が強力 に適切に仕組まれることを欲する。ゆえに、われわれはわれわれの指導の天高フ労作 を、群集やあるいは特別な団体にすら毒牙にかけさせてはならない。<十>



  • 人民はわれらが王を神と崇めて帰依献身しその専制に従うであろう
      われわれの政府は、支配する側からいえば族長父権的保護という外観を呈するだろ う。われわれ民族とわれらの国民は、王という人物に、王との関係はもとより、国民 が望むこと、国民がやっていること、国民間のいろいろな関係などの何もかもを気使 う父の姿を見るだろう。安穏無事に生きたいと切に願うならば、国民は完全にこの考 えにとらわれ、この方の保護と指導なしには何もやって行けなくなり、とりわけ、わ れわれが任命した者たちが私利私欲のためにではなく、ひたすら誠実に命令を実行し ているだけであることを知ったときには、われらが王を神と崇めて帰依献身し、その 専制に従うであろう。<十五>



  • 人類を服従に立脚させることは強者の権利である
      義務を実行させる権利は、臣民に対する父たる政府の第一の責務である。人類を天 然が定めた秩序すなわち服従に立脚させることは、強者の権利である。この世の万物 は、人間でないものでも環境か、そのもの自身の本性か、いずれにしてももっと強い 者に服従させられている。であるからこそ、善を実現するためには、われわれはさら に強い者になろうではないか。<十五>



  • 悪に懲罰を加えることは一大教育課題である
      われわれは確立した秩序に違反する者は何びとでも、躊躇なく犠牲にせざるをえな い。見せしめに悪に懲罰を加えることは、一大教育課題である。<十五>



  • われらの王国は金融市場をすべて廃止する
      われわれが世界の王座に昇る時は、われわれの利益に反するかかる財政上の窮策を 痕跡も残さず一掃し、併せて金融市場をすべて廃止する。われわれの権威は価格変動 に左右されるべきではないから、価格上昇も下落もできないように、法令をもって価 格というものを固定してしまう。(価格を吊り上げるのは落とすためであり、実にこ の方法によってわれわれはゴイムとの関係の初期にかれらを弄んだのである)。<二 十一>



  • 罷業は政府にとっては破滅的な一大問題である
      罷業は政府にとっては破滅的な一大問題である。われわれは時の権力をわれらの手 に移す時に、この手を使う。<二十三>



  • われらの王国では酩酊も法律によって禁止する
      酩酊も法律によって禁止し、酒の力で野獣に変わる人間性に対する罪として処罰す る。<二十三>



  • われわれの国家では検閲を財源に変えてしまう
      出版物の刊行は、今日ではそれを検閲するとなると大変金のかかることであるが、 われわれはわれわれの国家にとって得な財源に変えてしまう。新聞等の発行団体や印 刷所に許可を出す前に、特別印紙税と[損害に備えての]保証金を納めさせるのであ る。これをやっておくと、新聞等のいかなる攻撃からも政府を守ることができる。わ れわれに対する新聞等の攻撃などがあろうものなら、われわれは仮借なく罰金を科す る。保証の形をとるこのような印紙税、保証金、罰金といった方法は、政府の大いな る財源となるであろう。<十二>



  • われわれを攻撃するものの中にはわれわれが設立した機関も含まれる
      われわれを攻撃するものの中には、われわれが設立した機関も含まれるということ である。だが、かれらは、われわれが予め改正しようと決めた部分のみを攻撃するの である。<十二>



  • 一片の記事といえどもわれわれの検閲抜きには公表されることはない
      一片の記事といえどもわれわれの検閲抜きには公表されることはない。現在ですら すでにこのことは達成されていて、すべてのニュースは少数の通信社に世界中から集 められそこから配付されるようになっている。通信社は追って完全にわれわれの傘下 に入り、われわれが許可したものだけが一般に供給されるようになるだろう。



  • われらの敵対者をこうして罠にはめる
      文学とジャーナリズムは、最も重要な教育手段のうちの双璧であり、それゆえに、 わが政府は大多数の雑誌の所有主となる。このことは、独立系新聞の有害な影響を緩 和し、公衆の精神に甚大な影響をもたらすだろう……仮に十の新聞に発行許可を与え たとすると、われわれは三十に及ぶ新聞社を設立する。しかしながら、公衆はそんな 事情はゆめ知らず考えてみようともしない。われわれが発行する新聞はすべて、見た 目には反対の傾向や意見をもち、それゆえにわれわれに対する信頼を集め、われわれ にとっては全き疑うことなき反対者を呼び寄せる。このようにして、われらの敵対者 は罠にはまり、牙を抜かれるのである。<十二>



  • 新聞の見せかけの一斉射撃には意味がある
      われわれの機関は、われわれの公式の新聞に対して見せかけの一斉射撃を浴びせる。 われわれに対するこの集中砲火は、ほかの目的、すなわち、言論の自由はまだちゃん と存在していると納得させ、われらが代理人に、反対者たちはわれわれの指示に対し て、実のある反対意見をこれっぱかりも示さなかったからには、われわれに反対する 機関はみな空騒ぎしているだけではないかと断言する材料を提供する。公衆の目には 感知されないが絶対確実なこのような組織方法は、公衆の関心と信頼をわが政府に惹 きつけておくのに最高の方法である。<十二>



  • 新体制下ではどの種類の新聞にも社会腐敗を暴露する記事は載せさせない
      われわれが完全な主権を手中にするまでの過渡期の新体制の時期まで進んだら、も はやどの種類の新聞にも社会腐敗を暴露する記事は載せさせない。新体制下では万人 が完全に満足しているから犯罪を犯す者はいないと信じさせることが必要である…… 犯行の真相解明は、被害者とたまたま目撃した者だけに留めておくべきであって、そ れ以外には必要ない。<十二>



  • われらの王は宴会を一切廃止する
      支配者の代表的な行為に、儀礼のための宴会というのがあるが、これは貴重な時間 を浪費するものであるから、王に統括と熟慮の時間を確保するために、宴会は一切廃 止する。王の力は、きらびやかな王位を取り囲み、自分のことしか考えず国家の問題 なぞ念頭にない取り巻き連中にかしづかれ、取るに足らないことに時間を割かれるべ きではない。<二十>



  • 国の資産はことごとく王が所有者である
      われらの王は、法的な形では国の資産はことごとく王が所有者であり(形だけでな く実際にも容易にそれが適用できる)、国内流通を規制するためにはあらゆる資産の 総額から合法的に徴収することができる……富める者は、税金を払えば残りの金は国 家が財産不可侵権で保障してくれ、なおかつ正直な利益を保護してくれるのだから、 余分な金の一部は国家に御自由にお使い下さいと差し出すのが義務であると考えなく てはならないのである。私は今、「正直な」と言った。これは財産をしっかり監督す れば、法律でいう泥棒を駆逐するということを意味している。<二十>



  • われわれの支配者は目に見えない護衛だけに守られる
      われわれの支配者は目に見えない護衛だけに守られる。反政府暴動があるやも知れ ず、王にはそれを抑える力がなく逃げ隠れているという考えは断じて与えてはならな い。<十八>



  • 公然と護衛することは強そうに見える王者の弱さをさらすことになる
      公然と護衛することは、強そうに見える王者の政治組織の弱さをさらすことになる。 われわれの王は人民の中に行くときは常に、見た目には全く偶然そこに居合せた物見 高い男女の群集に取り囲まれたかのように見せる。……公然たる護衛警察は王者の神 秘的権威を失わせる。少々大胆さを持ち合わせていれば、誰でも自分は護衛を自由に 操れると思い込み、暗殺者は自分の力に自信を抱き、時至れば官憲に一撃を加える瞬 間をうかがう……ゴイムには、われわれは正反対のことを教えてきたが、目立つ護衛 策がどんな結果をもたらしたかを、事実そのものによってとくと見ることができた。 <十八>